現実世界へのメリットや有益有能が前提なら、それ専用の場でするのが効率的だと思うよ、という図示。
「ネットのオープンさ」に対してなのか、「ブログ」に対してなのか、
ともかくそれらに過剰に期待しすぎてはいませんか。
すちゃらかな日常 松岡美樹 インターネットの「リアル世界化」は正解か?:
インターネット上に存在するデータ(文章その他)は、集合知である。
本当ですか。
"日本の"ネット(とくにブログ界隈)においても?
期待派のみなさん、どうも視線の先が限定的、というか。
シナトラ千代子 - 匿名実名論争をムダにしないためにも小倉先生にお願いしたいこと:
ところが小倉先生の話を読んでいると、こんな感じなのです。
「匿名の有益でも無益でもないエントリー」が(中略)そのあたりが一番「一般的なネットユーザー」であり、数も多いと思えるのですが、そこをすっぽり落として議論を進めて
だとするとWeb2.0だのブログの可能性だのを煽るひとたち/煽られて夢見るひとたち(この点において松岡さんを指す意図ではないです)、というのは、
(以下、図は無断改変)
「上質なもの」以外を存在しないことにしてしまっていませんか、と思うのです。
ある意味小倉さんよりタチが悪い(笑)。
まぁマクロ的には個性の実力による優勝劣敗というか淘汰がそこそこ機能しているのかもしれませんが、
皆さん例えば迷惑TB/コメント等のノイズ除去には苦労されておられるように個々人の対応レベルで見れば淘汰がなかなか機能し得ない現実があるわけですよね。
何度目か分からないくらい繰り返しますが、自ら発信することおよび付随するコミュニケーションにおいて、圧倒的多数にとっては全くの娯楽目的であって質への要求/欲求というのはそんなに大きくないはずで。
何でもかんでもネットでオープンにすることが"集合知"とやらの集積に有利である、ということが「言語文化圏や民族性に因らない世界共通の真実である」と決まった(証明された)わけでもありますまい。
la_causette: 初心者にこそ実名でブログを開設することをお勧めする。:
才能を生かしてエントリーを公表したのであれば、そのことによる社会的評価の向上や人脈の豊饒化等の現実社会でのメリットを享受してもらいたい
すちゃらかな日常 松岡美樹 インターネットの「リアル世界化」は正解か?:
匿名だからこそ書かれていた無数の有益な文章、才能ある書き手が消えてしまうとしたら損失が大きすぎる。
実名匿名どっちにしたって才能を生かしたエントリー・有益な文章が前提なのであれば、
実名匿名のメリットデメリットに話が矮小化されてまとめられつつある件について。(2007.07)より再掲しますが:
『我は「玉石の玉なり」と信ずる者たちの"ゲーテッド・コミュニティ"』
のなかで発信/コミュニケーションを行えばメリットを得るにしろ"集合知"の醸成にしろはるかに効率的ではないのでしょうか?
松岡さんは
単なるインターネットのリアル世界化ではないのか?
と仰いますが、「編集された対談録」などではない(専門家同士の)生のコミュニケーションが数多く存在しうるのでしたらリアル世界との差異化に充分なるのではないかと。
生業がらみの真剣なブログに気楽にヤジられたんじゃそりゃ迷惑でしょうが、
全くの娯楽で気楽にブログしてるのをふざけるなと怒られても困るしかないわけで。
それらが一緒くたに存在していることがブログの"不幸の本質"ではないのですかと繰り返し申し上げているわけですが。
それでも「ブログを出よ」ということには頷かれない(とくに真剣派の方)のはどういうことなのか。
「ネットのオープンさ」に対してなのか、「ブログ」に対してなのか、
ともかくそれらに過剰に期待しすぎてはいませんか。
リアル社会や生業に関わるようなシリアスな話をする場にブログを選ぶというのは(徒労と言い切ることはいたしませんが)少なくとも「効率的ではない」と思うんですけどね……。
| 固定リンク
コメント