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2009.08.18

「うつつをぬかす」、それこそが正統。

これだけ大規模な『「ネットで何か書く」ということの正統な使い方』はひさびさに見た気がいたします。

……ええ、(チェーン)居酒屋のオペレーション談義のことでございますが。

議論に加わったほとんどのひとにとって、"店と客との関係"の話はそれほど自身に切実であったり身につまされたり切羽詰まっていたりすることはなさそうですし、またあまり自分の身にひきつけての話でもないように感じられました。
そういう議論を、大真面目に、延々アップデートする──ただ、昔のように"レスの応酬"ではありませんが。

……揶揄や非難で言うのではありません。それでいいし、それがいいのだと思いますので。
#今回俎上に載った作家さんにとってはまぁたまったものではないでしょうが、しかし御著書の売り上げにはそう影響はしないとも思われますし、...(^^;;;


うつつをぬかす、は、「現を抜かす」と書きます。
現実から抜けて、浮世から離れたところで、思いを書く。

リアルへのフィードバックを前提で考えないし、考えた話をしない。
その"暗黙の了解"のもとで、さまざまな議論に「うつつをぬかす」。

それこそが、(あいさつやQ&A以外で)「ネットコミュニケーションとして何か書く」ということの正統な──前世紀から連綿と続く──使い方ではなかったか、と思います。
だから「居酒屋談義」「床屋政談」「井戸端会議」がネットに場を移しただけ、と表現してきたのでありますし、そして、願わくばこれからもそうあってほしいと、そういう思いがここ最近のエントリに書いたことの根元なのでございます。




関連:
変わったら、変わりばえがなくなった。(2007.02)
純粋であれ!と願うこと。(2009.07)(と、前後のエントリ)
もう笑うしかない(主に失笑として)(2009.07)


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