ブログやTwitterを「選挙運動」に使うことには、明確に反対します。
いまのところ日経だけしか報道していないようですが。
「ネット選挙運動」解禁へ :日本経済新聞
繰り返し繰り返し書いてきましたが(末尾リンクとそこからのリンク参照)、
選挙運動に使うべきではないと考えます。
深く深く憂慮します。
強く強く考え直していただきたく思います。
こんな、ブログやTwitterという、『瞬時の盛り上がりが命』であるようなところに投げていい事柄ではないはずです。
いいことを言っても、大量のログにあっという間に押し流されて忘れ去られるのです。
それと同時に、ちょっとした失言はいとも簡単に袋叩きの材料にされるのです。
刹那の評価で切り刻まれて捨てられることを望むのでしょうか?
なかには緊急性の高い事柄もあるでしょう。
しかし基本的には、行政や司法に比べてみれば、立法というのは「長期の視野で」「冷静に」考えるべきはずのものではないのでしょうか。
ましてや日々の活動ではない、選挙運動、つまり、公約に対してどうのこうのと話をするのであれば尚更のことでしょう。
そのような「シリアスな話を」「じっくりと行う」ようには設計されていません。
以前にも書いたことの繰り返しですが、
字義通りの「情報源拡大」として、
従前の選挙公報や(左記訂正:選挙公報は完成から投票日までの間各都道府県選管のサイト(総選挙の場合)に掲示され、閲覧可能です)政見放送の延長線上のものを、いつでも閲覧・視聴できるように、
ということであればすぐにでも取りかかればいい(ただしセキュリティには最大限の配慮をした上で)、と思いますが。
ネットコミュニケーションにどれほど高尚な幻想を抱いておられるのか分かりませんが、
強く強く強く、考え直していただきたいと思います。
関連:
失笑を通り越して、これはもはや恐怖。(2009.12)
Twitterに勝手な期待をおっ被せる罪(2010.01)
続・Twitterに勝手な期待をおっ被せる罪(2010.03)
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コメント
さもウェブサイトやツイッターならなりすましが起こらないかのような判断ですねぇ。それこそ「選管ドメイン」「議員ドメイン」みたいな形でサイトやブログを管理できるシステムがないと騙りを排除はできないですよね。
ヤフーなんかもそんなドメイン作って商売したらそれなりに儲かるかも、なんて思ってみたり。新規利用者が入れ替わり立ち代り望める気がするし、悪くないサブ事業ではないかと思います。
投稿: sbr | 2010.04.06 06:07
そうですね、百歩譲ってコミュニケーションツールを使うことに理解を示すにしても、せめてgo.jpドメインの下でやれよ、とは思います。
ただ、そういうセキュリティ上の話はさておき、制限も遠慮もないコミュニケーション圧力に曝されるということはつまり「失言誘発装置」以外のなにものでもないハズで、いちいちそんなことで炎上しては息の根を止められて、の繰り返しが目に見えているわけですから、それはものすごく暗い未来であろう、と。
なまじブログやらの場に来ていながら一方通行の垂れ流しに終始するなら、それ自体が叩きの材料になってしまうわけですし。
まぁ近々の話に限定するなら、そういったネット上の評判の高低が、はたして現実の得票にどれだけ相関するのか、と考えるとあまり心配した話でもないかなとは思うのですが...
投稿: Tristar@管理人 | 2010.04.06 22:25
blogってそんなに「盛り上がり」つーるでしょうか?
twitterでも、じっくり話をすることは可能です。
選挙カーじゃそんなことできないと思います。
本人認証はいろいろ面倒かもしれませんが、そう、電話番号書いとけばいいんですよ。
直に話せばいい。
意外とこれで解決しませんか?
投稿: 山本大輔 | 2010.06.26 18:45
>twitterでも、じっくり話をすることは可能です。
それは、わたしたち「何者でもない者」同士でのみ可能なこと。
選挙運動としてのコミュニケーションをしようとしても、あっというまに暇人(俗に工作員などと揶揄もされるようですが...)のヤジ・誹謗に席巻されて、会話が成り立つことなど絶対に有り得ないと断言できます。数の力の前にはどうしようもありません。
https://twitter.com/#search?q=%23senkyo の"惨状"を一度でもご覧になれば、そのような案件に使えるような代物ではないことがたちどころにお分かりになるかと思います。
>直に話せばいい。
いいと思いますよ、
……「ヤジや誹謗に塗れないことが保証される」なら。
それは『オープンなネット環境では絶対に不可能』なことです。
まぁ市議県議クラスだとなんとか制御可能なレベルかなとは思いますが、首長はもとより、国会あるいは町村議クラスだと強烈なアンチが存在するでしょうから。
投稿: Tristar@管理人 | 2010.06.26 19:57