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2011.11.19

「言及しあう文化」を終わらせたいのですか。

パソコン通信から連綿と続いてきた「お互いが相手の発言を引用しながら発言する」という文化を、亡きものにしようというのですか。

それがニーズだ、サービスの個性だ、といえばそれまでですが、残念に思うところであります。

なぜ今、ブログなのか - jkondo's blog


ちょっとその前に:

日本のブログブームが本格的に始まったのは、はてなダイアリーをリリースした2003年から。まさにはてなダイアリーが日本のブログブームのきっかけでした。

えっ!
面倒なんで過去ログ掘り返しませんが、そこから数年が経った後でも、京都駅で「『はてな』って知っていますか?」とアンケートしまくって、誰も知らなかったとしょげていたのは他ならぬ社長さん、あなたじゃなかったのですか?

日本のブログブームは、わがココログを皮切りに、大手プロバイダ各社が軒並みサービスを開始したから、でしょう。


さて。

はてなブログにはトラックバックを組み込みませんでした。しかしベータ版開始以降、一度も「トラックバック機能を付けて欲しい」という要望をもらっていません。ブログから、「コミュニケーションツール」としてのニーズが消えてきている事をよく表しています。

ともだちだけが社会ではありません。人は(中略)もっと社会とつながりたいと思っています。ともだち以外の人とつながりの生まれる場所に行きたいと感じています。
ソーシャルネットワークは、"social"という言葉を持ちながら、あまりこういうニーズには応えていません。既に知り合ったソーシャルな関係を定着させることには使えても、新たなソーシャルネットワークを開拓する事には使えません。
新しい社会とのつながりを提供しているのは、むしろオープンインターネットの領域です。
(中略)オープンインターネットの中に、ブログという人格を持つことで、社会との新しい接点が生まれ、人生に新しい展開が生まれるのです。
えーっと……
  • ブログはコミュニケーションツールではなくなってきている
  • ブログは"新しい社会とのつながり"に役立つ
矛盾すぎやしませんか、旦那。
コミュニケーションなしで、どうやって新しいつながりが作れましょうか?

方法はトラックバックだけではないし、言及しあうだけが"つながりのスタート"ではもちろんないにしても。

コミュニケーション性を否定しておきながら、他方では「つながり」だ、と仰る。
もう、わけがわかりません。

おまけに、
言及先には(いま現在)はてなの会員でないとコメントもできません。
したがって、こうして言及していることを知らせるすべは(ブログ同士のやりとり、という意味で)ありません。
前身となる「はてなダイアリー」でも、かなり長い間、コメントの入力欄にアドレス(URL)の入力欄がありませんでした。
コミュニケーションをとる相手が「はてなの会員である」ことを当然の前提にしているのでしょう。

その「新しいつながり」とやらも、はてな会員限定ですか?
……まぁ、それでもいいのかもしれませんけれども、
他社ブログにもかかわらず「はてなブックマーク」や「はてなスター」を最上段に置いているひとはやまほどいますから(個人的に『はてな中華思想』と呼んでいますが)。

関連→それぞれのIDの下で(2006.07)

#そういうのが「村」とか揶揄される遠因じゃないですかね


話がそれましたが、ともかく、

「ライフログ」であれば要りませんが、「つながり」を志向するなら、"引用しつつあれこれ言い合う"というかたちのコミュニケーションは有用であるはずです。

それがニーズだ、サービスの個性だ、といえばそれまでですが、
ブログはコミュニケーション性を失いつつある、という判断も、
言及しあう、という文化を過去のものにしようという動きも、
あまりにも寂しい気がいたします。


そうそう、ココログのスパムフィルタは結構優秀だと思いますので、
"引用しつつあれこれ言い合う"文化を尊ぶ皆様におかれましては、ぜひともこちらココログをお使いいただきますよう。



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2011.11.15

ネットでも 義理人情に 絆(ほだ)されて

『絆』は「きずな」と読むと同時に「ほだし」とも読み、その場合束縛というようなネガティブなニュアンスに転化する、とは
大平 健:『やさしさの精神病理』(岩波新書:1995年)
で知った知識ですが。


相当な頻度で「Twitter 全部読む」だか「~見る」だか、ともかくそういった検索フレーズでこのブログに来訪される方がいらっしゃるようで、たぶん

Twitterのタイムライン、全部読むことを前提にすると、叩かれるらしい。(2010.08)

がヒットしたものだと思うのですけれども(たしかにググったら3番目くらいに出てきた)、
ということは、『タイムラインは全部読むものか否か』でお悩みの方は相当数いらっしゃるのではないかと思料するところで。


全部は読めなくなると悩む程度までにフォローしたのはほかならぬ"あなた自身"なんでしょう、検索してないであなたがお決めなさいよ(苦笑)、と思う一方で、

ほかならぬ自分自身が(読みたくて)フォローしただけに、(それが純粋な個人アカウントであれば)"読まない"のも"気軽にフォロー解除する"のもいまひとつ気が引ける、という、いささかクラシックに思える日本的心性──それは、インターネットのイメージとはかけ離れたものでもあるのだけど──も、個人的にはよく理解できる感情であって。


ネットでも義理人情に絆(ほだ)されて。
まぁ場がどこであれ「人」は「人」なんだから当然、なのかもしれないですけれども。



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2011.11.13

胸骨圧迫(心臓マッサージ)に最適なBGMを探せ【J-POP編】

職場で「救命講習に行って来い」と命令されまして。

内容は割愛(そーいうブログじゃないし)。
……一点だけ。
胸骨圧迫で肋骨折っちゃうんじゃないかと心配して力が入らないひとが居ると思いますが、
肋骨は(あとで)くっつきますが脳細胞は元に戻りません、
遠慮なくやっちゃってください、とのことでした。
現職の言うことは違います……

ちなみに今は「胸骨圧迫」という用語に統一されていて、心臓マッサージとは言わないんだそうです。
なんでも本当に"マッサージ"した(さすった)ひとが居たとか居ないとか……


その胸骨圧迫ですが「1分間に100回(以上)」と言われます。

(フォントでは四分音符が出ないので以下BPMと表記)
講習では『アンパンマンのマーチ』(BPM=96らしいが詳細求む)と言われましたが、……


なおアメリカでは『Stayin' Alive』(Bee Gees)が最適だという真面目な研究成果があるようで、講習では必ずこの曲が使用されるのだとか。

Ken Jeong AHA Hands-Only CPR video:



彼の国ではこれがTVCMで流れているそうです。ブッ飛んでます……


さてわが国でテンポを取るのに適した"BGM"は何か?と考えて図書館へGO。
……楽譜には必ずしもテンポが明記されているものではないのだ、ということを知りました。

メゲずに探し出したのが以下の候補(BPM=100±4)。

下記テンポ根拠は:全音楽譜出版社『全音歌謡曲大全集』(6)~(9)より。

  • 男と女のラブゲーム(日野美歌&葵司郎)(BPM=100)
  • 百万本のバラ(日本語版:加藤登紀子)(BPM=96)
  • 心の旅(チューリップ)(BPM=100)
  • ff(フォルテシモ)(HOUND DOG)(BPM=104)
  • TOMORROW(岡本真夜)(BPM=104)
  • 地上の星(中島みゆき)(BPM=100)

本当なら全部にYouTubeサムネイルでも貼り付けるところですが、著作権法上たぶん限りなく黒に近いグレーだと思いますので自粛。

他にもたくさんありましたが、まぁ"超有名曲"ということでチョイスしました。

もしも!の時にはどうぞご利用ください……。



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