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2012.01.17

ステマが露わになって、本当によかった。(ネットde選挙運動にNoを!)

外食評価サイトを皮切りに、あれよあれよと芋づる式に"クチコミ偽装"事例が露見しているこのごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。

あまりの展開の速さに、むしろ「旬の話題」にすることで、桜の頃…は無理でも、五輪の頃には完全に"はるか過去の一事件"になるよう"マーケティング"しているんじゃないかと思ったりもいたしますが、実情はなにひとつ変わらないままで、ね。


いやぁ、でもね。
こういう言い方は当事者には悪いけど、こんなレベルの話で露わになって、本当によかった。

それが「邪なもの」であり、しかし「決して明確に識別も根絶もし得ないもの」という共通認識が育まれる結果になって、本当によかった、と思います。


……そう、だから、次々明らかになるこのような事態を目の前にして、
まだ「ネットでの選挙運動を解禁しろ!」なんて寝言を言うひとは居ませんよね?

(少なくとも本邦において)ネット上でなにかをオープンに評価する試み、というものがどういう事態を招くのか、皆様、よーくお分かりになったことと思います。


もし仮に、まだ「解禁しろ」なんてさけぶ奴がいたら、そいつはカネをもらえる予定の"工作員"に違いない。
ステマ叩きが「是正処置」だとすれば、そいつらを全力で叩き潰し、いまのうちに完全に芽を摘んでおくべきです──「予防処置」として。

『ごく少数"真に受ける"ひとがでてくるのは致し方ないとしても、圧倒的多数にとっては実際の投票行動に一切の影響を与えるものではなく、ただただ娯楽として、デマと工作のカオスを楽しむためだ』と誓えるのであれば別ですけど。
……無理ですよね。

ならば、わたしたち自身を守るために。
"ネットde選挙運動"に、明確な「No」を突き付けましょう!


ブログやTwitterを「選挙運動」に使うことには、明確に反対します。(2010.04)
夢想への反論(2011.08)


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2012.01.09

もういちど、「純粋」だった、あの頃に。

かつてパソコン通信の頃、メジャーなホストでは、特別に許可された以外の個人IDが「営利目的の書き込み」をすることは、規約で固く禁じられていました。
わたしが始めた15年ほど前にはそれほど厳格でもなかったですが、その頃あまた出版されていた関連書籍によると、それ以前はユーザー同士の"相互監視"も相当に厳しかった、といいます。

やがて各事業者がプロバイダを兼ねるようになり、ホームページ開設、そしてブログサービスにおいて「※商用利用可」という注釈がついたとき、"方針の大転換"と驚きをもって受け取られたものです……


Googleの検索ワードで「ステマ」が第一位になったとか。
ステルスマーケティング とは - ネットマーケティング・キーワード:ITpro

ただ昨今の使われ方を見ると完全に「今月の大喜利素材」と化しているようで、あまりに真面目に論考しているのは見ていて痛々しいと思わなくもないですが(笑)。

ステマ連呼して叩く、じゃあ【広告】とキャプション入れてればいいのか、って、それならもう見ない(参考にしない)んじゃないかと思うんですね。完全スルー。

ということは、つまり、なんであれ(そして、最初に長々書いた昔話につながるのですが)。

『ネット上に(個人の立場で)個人が発信するものが、営利(カネ)に"汚されたもの"であってはならない』という心性は、いまだ"時代遅れの少数派"などではないし、"正統かつ正当"だと胸を張っていいんだ、と、すこしだけ心強く思った次第でありまして。


そりゃあ昔だって人脈作りに精を出していたひとは少なくなかったですし、
それがあるからこそ今(の生活)がある、というひとも直接間接存じておりますが、
それも普段のコミュニケーション(雑談と言い換えてもいい)あってのことだったし。

ただ、最初に長々書いたような「本邦におけるネットコミュニケーションの出自」からすると、
今もっと直接的に「ブログで(効率的に)稼ぐ!」とか言われることに対する違和感、はっきりいえば嫌悪感というのを、どうしても感じるわけです。


もういちど、ネットコミュニケーションが「純粋」だった、あの頃に。
……まぁ、戻らないでしょうね。
そもそもコミュニケーション自体が死にかけだしなぁ。


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