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2012.05.17

静かに眠れ、ノスタルジー(と破れた夢)を抱いて。

ネットがかつて「(自分にとって)有益、かつ真実の」情報を受け取る場であった頃へのノスタルジーと、
もう来ることのない"ネットの未来"への破れた夢を抱いて、いまは静かに眠りなさい。

そして目覚めたら、この惨状に向き合いなさい。


どこにリンクしようかと思っていたらこんなまとめが。

試される虚構新聞: やまもといちろうBLOG(ブログ)

発端の嘘ニュースへの是非はどちらもそれなりに"ごもっとも"ではあるわけですが、
言っちゃ悪いが"たったこれしき"のことで3日もネットが沸騰してる、ということは。

このままネットを「情報源」として扱うかぎり、
たぶん次の大災害のときにはネット情報が元で相当悲惨なことが起こってしまうだろうねぇ、と。
そりゃまぁ、ネットで救われるひとも1000人くらいはいるかもしれませんが、
それと同時に、混乱の中で数万、数十万がニセ情報の"犠牲"になるかもしれません。

あなたとあなたの周りは前者だなんて、なんでそんな無邪気なこと思えるんですか???

虚構新聞は風刺サイトじゃないよね - novtan別館:

それを無条件に許容するのはウェブの将来にとってマイナスであると

『ウェブの将来』なるものは、あきらめるべき時です。

先月書いた通り、わたしもわたしの手の届く範囲では個別撃破を試みることもあります、だから本件においても「虚構新聞けしからん」と声を上げることが全くの無意味であるとは申しませんが、
かといって"ネットの未来"といったような大きな話であれば、もうどうしようもないわけですよ。

前稿でTwitterに限定していた話が、1か月もないうちにソーシャルメディア全体の話として言い換えないといけない事例が出てきました。

ホントいいかげんこの惨状に向き合いなさい
そしてネットとの向き合い方を考え直すべきです。


そしてこの騒動の中でまた意を新たにしたことは、
ソーシャルメディアは選挙活動には断じて、絶対に解禁してはならない、ということ。

"たったこれしき"のことでネットが沸騰するんですよ?

ネット選挙解禁を叫ぶ夢想家連中は「デマは厳罰で規制すればいい」なんて寝言を簡単に言いますが、
公選法違反で実際に動き出すのは絶対に投票時間が終わった後なんですけど?(ポスター破り以外は)
実影響が出る前にどうやってそれを削除するんですか?
ネットに国境は(ほぼ)ないのに、どうやって規制するんですか?
誹謗とホメ殺しをどうやって線引きするんですか?
投票結果に影響が出てからいくら厳罰に処したって遅いんですよ!!!

どこかの新聞のコラムで解禁派が
『未来永劫解禁しないわけじゃあるまいし、こんなことすら変えられなくて何が政治か』
みたいなことを書いていましたが、冗談じゃありません。

寝言は寝てからにしてほしいと、心底思います。

もう来ることのない、来てはならない、ネット選挙への破れた夢を抱いて、いまは静かに眠りなさい。

そして目覚めたら、この惨状に向き合いなさい


……冷笑家は何も生まない?
そうかもしれません。

だけど、「変えなくていいものを変えることによって起こる不幸」を生み出すよりはマシです。

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