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2020.05.22

「ハッシュタグ・ポリティクス」の憂鬱

個別の案件には触れない。
未来の自分が見返したとして、たとえば「検察庁法」の文字列に「何だった?」と思うだろうし、むしろそうなることを望みたいから。

 

……だから、決して個別の案件云々ではなく。
ハッシュタグつき政治案件ツイートが何百万とされました、それがために現実の立法行政が方針転換しました、ということが実際に起こったとして、それが──そんなことが起こり得る社会が──本当に善きことなのか。

左方向で起こったならば右方向でも容易に起こり得るぞ、それでいいのか?
ただでさえ社会インフラたらんとはりきるTwitter(Japan)が、またまた全能感に拍車をかけるだろうけど、それでいいのか?

著名人であれミヂカリスマことSNS有名人であれ一般大衆であれ、意見表明そのものを悪いとはいえないだろう、道徳としては。
だとしても、現代日本のインターネット空間で、ましてやSNSなどで機微に触れる発言をしたらどうなるか、を分からないユーザーなどいないだろう? ふだん反応に敏感な──敏感でなければ生きていけないはずの──人気商売やってるなら尚更!

賛否双方から突撃を喰らい、
「誰が乗って誰が乗らなかったか」でレッテルが貼られ、
発言することの是非、という入り口論で沸騰する。

SNSで沸いたことが問題の中身に対する議論につながったことがあった、とでも?
中身の議論から遠ざかるだけじゃないですか、徹頭徹尾。
荒れが加速するだけでなんのメリットもありはしない。
……話の内容にとっても、あなた個人にとっても。

現代日本のインターネット空間──とりわけSNS周辺──の、それが現実じゃないですか?
いつまで無邪気に、あるいは分かっていてわざと、無節操なハッシュタグブームに乗るつもりなんですか。

 

政治の話をするな、と言いたいわけではない。
ただ、インターネットは、とりわけSNSは、政治について意見表明するにふさわしい場所では、断じてない。少なくとも現代の日本語圏においては。

 

……無論こんな願いもむなしく、これからますます不毛なハッシュタグ合戦が繰り広げられてゆくのでしょう。
そんないっときのノリで、立法行政が誘導されてしまうなんて……この憂鬱が杞憂で、ほんの瞬間的なブームで終わることを願います。

 


 

わたしは昔から今も変わらず、個人が個人の資格で発信することなんて趣味余暇娯楽の領分に留めておけ!と思っています。
インターネットを政治で汚すな、というのが本音です。

それは身勝手だとしても。

インターネットを政治で荒らすな

政治でインターネットを荒らすな

とは言わせて欲しい。もちろんインターネットの部分を各SNSに代入しても、同じく。

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